今回は、リクエスト記事です。
グラストンベリーがどうやってメタルを受け入れるようになったかのMetal Hammerの記事です。
よって、反応もBABYMETALファンの反応ではないです。
それでは、どうぞ。
グラストンベリーは、どのように最終的にメタルを受け入れたのか
By Merlin Alderslade
2014年、ラーズ・ウルリッヒは、“イングランドでは、一部の人間が、同じくらい価値がない、或いは同じくらい重要ではないものとしてハードロックを拒否するんだ”と、物思わしげに言った。
“グラストンベリーでプレイする機会を得て、初のよりハードなロックバンドを代表することは、明らかに物凄い名誉だ。それに俺たちは、いくつかのテントの中に「俺たちのフェスでメタリカは一体なにをしてるんだ?」って言ってそこに座ってる数人の人たちがいるかもしれないことは分かってる”
メタリカのドラマーは、初めてグラストンベリーでヘッドライナーを務めることで歴史を作る準備をしていたメタルで最もビッグなバンドとして、The Guardianに語った。
事実は、メタリカがピラミッドステージで素晴らしい土曜の夜の枠を得ることは、新鮮なことってだけでなく、完全な例外だったってことだ。
通常、少なくとも近年ではポップフレンドリーなシンガーソングライター(エド・シーラン、アデル)、ロックンロールの大御所(ローリングストーンズ、U2)、或いは確実に無害で主に穏やかな大勢の観客をスタジアムに集めるもの(Foo Fighters、Coldplay、カサビアン)に与えられていたその手の枠を与えられたのは、Batteryを書いたバンドだったのだ。
メタリカの起用が多くの人を驚かせたという事実は、何十年もの間、メタル狂からグラストンベリーに浴びせられた批判の信用度を高めた。
全員のためのフェスであることを自慢してたってのに、ヘヴィミュージックなんてどうでもいいって態度だったわけだしな。
或いはそうじゃなかった。
メタリカのセット以降、グラストンベリーはゆっくりとではあるが、確かによりヘヴィなバンドに門戸を開放したんだ。
これは完全に新しいことってわけではない。
90年代には、デフトーンズ、Nine Inch Nails、Rage Against The Machine、デイヴ・グロールがみんなの最高の仲間になる前のFoo Fightersのようなバンドは、グラストンベリーのラインナップに入ってた。
それでも、21世紀のメタルファンは、ワーシーファームのこととなると、殆どワクワクしなかった。
だが、メタリカのパフォーマンスの後、定期的にマイケル・イービスとエミリー・イービス(訳注:グラストンベリーの主催者とその娘)がよりヘヴィなものに目を向け始めているというちょっとした兆候があったんだ。
モーターヘッドとBring Me The Horizonは、それぞれ2015年と2016年にラインナップにこっそりと入った。
まぁ殆どInsect Warfareとはいかないけど、バスティルを待ってるインディキッズで半分が埋められたフィールドで、オリバー・サイクスが“CUNT”って叫ぶを見るのを楽しまないなんて不可能だったね。
それから2017年、向こう見ずな考えは、さらに一歩踏み込んだ。
有名なメタルレーベル、イヤーエイクでライブミュージックのトップをやってるトム・ハドフィールドは、“俺たちのうち数人は、アバロンステージで俺たちのとこのバンドBlackberry Smokeを観るために、2016年に旅行したんだ”と説明する。
“アバロンステージに向かう途中で狂った小さいステージを全部調査してたら、ディグ(イヤーエイクの創立者ディックビー・ピアソン)が、無秩序で政治的な雰囲気はナパームデスやカーカスと共に歩んだイヤーエイクの初期の頃を思い出させるって言ったんだ。彼が振り返って、「我々はグラストンベリーに自分たちのステージを持つべきだ。我々はここに相応しい」って言ったことを覚えてるよ”
イヤーエイク所属アーティストは、数年間で進化して拡大した一方で、レーベルは究極的には、メタルの伝承に組み込まれたままで、カーカス、ナパームデス、Cathedral、ボルト・スロワー、ゴッドフレッシュなどを含む有力なアーティストの台頭を促進するのを手伝ってきた。
仕切るためにステージ全体を彼らが与えられる可能性は、週末で最もヘヴィなアクトのひとつがMuseだと思われてるフェスでは、僅かしかないように思えた。
“メタル狂じゃない人たちの間の先入観やステレオタイプは、すべてのメタルバンドは戦争や暴力に夢中であって、グラストンベリーに居場所なんてないってものだ”とトムは言う。
“でも、俺たちはそのステレオタイプが間違ってることを証明したかった。それにはちょっと忍耐が必要だったけど、俺たちが過小評価されたメタルに関して俺たちの言いたいことや、俺たちがフェスに別のなにかをどうやってもたらすことが出きるのかを伝えたら、彼らはそれに完全に賛同してくれたし、凄く歓迎してくれたし、偏見なんてなかったんだ”
そうしてイヤーエイクは、出来るだけ広範囲な意味で(彼ら所属のアーティストだけでなく)ヘヴィミュージックを表したラインナップを共に作り上げるのを任されたんだ。
“俺たちには、色々なメタル、パンク、ロックがあって、デッド・ケネディーズ、Crassのスティーヴ・イグノーラント、Sex Pistolsのグレン・マトロック、エクストリーム・ノイズ・テラーのようなパンクレジェンドから、 Ho99o9、Hacktivist、Wormrot、Heckのような最もエキサイティングな新しいエクストリームバンドにまで及んでる”と、トムは指摘する。
“今年ステージを持つ理由の一部は、イヤーエイクの30周年を祝うことだったんだ。だからナパームデスがチームシート(訳注:スポーツなどで試合に出る選手のリストのこと)の最初の名前だったのさ。彼らのデビューアルバムのScumは、イヤーエイクを有名にしてくれたアルバムだったんだ”
グラストンベリーのカラフルで開放的なシャングリラエリアの中心のイヤーエイクエクスプレスと呼ばれる使われなくなった地下鉄の車両で開催されたその実験は、熱狂的なメタル狂や昔ながらのパンクスや、その騒音がなんなのかを見てみたがった詮索好きな傍観者が週末を通して列を作ることで、満足のいく成功であることを証明した。
Wormrotのシンガポール人のグラインドコアが、Ho99o9のカオスで実験的なパンクやHacktivistのラップを混ぜたテクニカルメタルと一緒にやるってのは、みんながグラストンベリーで観てきたものとは別物だった。
その一方で、もっと大きくて野外にあるTruthステージで特別なポジションを与えられたグラインドコアのゴッドファーザー、ナパームデスは、週末のベストセットのひとつになったもので、7000人以上の人を集めた。
“俺たちは、グラストンベリーにヘヴィミュージックへの大きな需要があるって分かってたし、俺たちが正しかったことが証明されたんだよ”と、トムは笑って言う。
“フィールド全体が満員だったから、ナパームデスのためにシャングリラへのゲートを閉じなければならなかったんだ。イヤーエイクエクスプレスは週末ずっと、列が遥か彼方まで広がっていて、one-in-one-out(訳注:ひとり入ったらひとり出る状態のこと)だったよ。2019年にもっと大きな会場を得る上で、俺たちのケースが役に立ったんだ”
その会場(Scumという名に変わった)は、デスメタラーのVenom Prison、ハードコアの扇動者のEmployed To ServeやRolo Tomassi、 トラップメタルのイノベーターScarlxrdを含めて、初めてグラストンベリーでプレイするイギリスで最もエキサイティングなヘヴィバンドのいくつかを目にする。
その一方で、イヤーエイクが連れてきたフランスのメタルの巨人Gojiraは、Truthステージでプレイすることで、ナパームデスの後を追うだろう。
トムのラインナップは、グラストンベリーの全体的な理念にぴったりはまってるように感じる。
“シャングリラまで来た人はみんな、ここはグラストンベリーで最も政治的なところだと分かる。環境と地球を救うことを物凄く強調してるしね”と、トムは言う。
“俺たちは、Gojiraは観客を破壊しつつメッセージを拡大させることが出来るから、絶対にGojiraをその一員にしたかったんだ”
事実上、バンドにとって、それはいつもはコンフォートゾーンのずっと外にいるであろう観客を取り込む延び延びになってたチャンスを意味する。
Venom Prisonのギタリスト、アッシュ・グレイは、“グラストンベリーは、俺たちが俺たちのようなエクストリームバンドに出てくれって頼んでくると考えてたフェスではなかった”と言う。
“エクストリームバンドが、幅広いオーディエンスのためにプレイすることを許されるっていうのは素晴らしいことだと思うし、願わくば、みんなにエクストリームミュージックを紹介する門を開けるといいな。シーンにとってプラスだし、メタル業界を維持するのに最適だよ”
Employed To Serveのサミー・アーウィンは、“あまりにも頻繁に、ヘヴィミュージックはメインストリームの消費者たちから才能がない、或いはただの騒音と見做されるんだ”と、付け加える。
“俺たちのようなバンドをグラストンベリーに加えることは、ジャンルに相応しい認知とプラットフォームを与えることだと感じるよ。みんなの聴いてる音楽が、ギターがちょっとでもある曲をかける前に、ラジオDJがオーディエンスに心構えをさせなければばらないくらい、あまりにも無害なものになったんだ。フェスに出るヘヴィなバンドが、みんなの音楽の好みに火を点けることを願うよ”
今年のグラストンベリーのヘヴィなブッキングは、それで終わりじゃあない。
今年のセットタイムが発表された時、ファンはすぐにBring Me The HorizonとBABYMETALが日曜日の午後のOtherステージのラインナップに加わってることに気づいた。
どっちのブッキングも、特に驚くことじゃあない。
Bring Me The Horizonは、メインストリームウケするニューアルバムを作ったし、BABYMETALのジャンルをくっつけた悪ふざけは、ちょっと変わったアトラクションであることを誇りにしてるフェスでは、妙に歓迎される可能性が高い。
それでも、事実は変わらない:何年もの間、孤立してたが、メタルはヨーロッパで1番ビッグなフェスのラインナップに入ってる。
そして究極的には、それは俺たちのシーンにとって良いことにしかならない。
おそらく、結局のところメタリカは良いところに気づいたのさ。
https://www.loudersound.com/features/how-glastonbury-has-finally-embraced-metal
Johny Fythe
メタルはグラストンベリーに居場所なんてねえ。
メタルは二流のように扱われるべきじゃあねーんだ。
Lord Rich Calderbank
ちと落ち着けや。
グラストンベリーは、文字通り俺が見た中で最もメインストリームなものだぞ。
Hamish Edward Jack Leader
それはBring Me The HorizonとBABYMETALだ。
みんな落ち着こうぜ、な?😂
Jeff Crespo
確かにメタリカは初心者向けだな。
Liam Heppell
なんでグラストンベリーなんて望むんだ?
ダウンロードフェスは基本的に同じものだろ。
Joe El Metallion
おまえはメタリカをメタルと呼ぶのか?🤣
Chris Powney
くたばれ、グラストンベリー。
Joel West-Ward
ストームジーがまだヘッドライナーだなんてみっともねえ。🤢🤢🤢
どうにも乗り越えられない障害にぶつかった時は、頑固さほど役に立たないものはない。
ボーヴォワール
https://www.facebook.com/metalhammer
View Comments
The クリソツ!
もはや誰のクリソツかも言わなくなったブラP・・・
ってブラって書いてる俺もやばいのか。
いちか?
スコーピオンズとかさベビーメタルの事どう思ってんのかな?
彼らもカテゴライズされるのを嫌っていると聞いた事があるのだけど
スコーピオンズオマージュで荒城の月を歌おう
たぶん感動して泣くと思う、俺が
ぐおーッ、知ってるヤツいたーーー。
やばい、泣くぅ
荒城の月対決して欲しいんだよねー。
絶対ハマる
彼らでさえグラストンは呼ばれたことないのかなぁ…
そりゃ、40代以上のロックかじった連中で知らんもんおらんやろ。
特に日本人は。
クイーンの「手を取り合って」の陰に隠れやすいのは否めんが、大物のジャパニーズファンダム忖度ソングのインパクトとしては、イエスの「どんぐりころころ」や「ぞうさん」の比ではない。断言じゃ。
「手を取り合っては」嬉しかったよね「うあ-日本語だぁぁぁー」ってなったよ(泣)。
TheOneのリアクション動画で何人もの人がすうちゃんの英語に涙したのも同じ感情からくるものなんだろな(嬉)
イエスのどんぐり…検索して聴いてみます貴重な話ありがとうm(__)m
1992年の8人イエス来日時は、
♪とんぼのメガネは水色メガネ~♪ を歌っていましたね。
歌い出しのメロディーがちょいとおかしかったですが、
「ミナサン イッショニ ウタオウ」と言うので
わたくしも「イ、イエス…」と消極的肯定しつつ
鬼ヤンマの形相で歌ってやりました。
1998年の来日時は、赤とんぼを歌っていました。
Yes - Tombo No Megane (代々木オリンピックプール 1992)
Yes - Aka Tombo (渋谷公会堂 1998)
Yes - Sakura Sakura (大阪厚生年金会館 1973)
うわぁ、楽しそうだー。
プログレの人って気難しい芸術家のイメージあるけど、くだけてて好感持てますね。
ありがとう、なんかウルっとしてしまった。
ここに来ると皆いい人で色々救われるm(__)m
イエスなんかは割りと明るくのほほんとした雰囲気もありますね。
グラストンベリーフェストに出た時は
↓こんな感じの雰囲気でした。
Yes - I've Seen All Good People (Glastonbury Fest 2003)
>>19:38:57
ありがとう、最後まで観ました。
heart of sunrise 久しぶりに聴きましたよー。よかった。
いつの日かもう一度
Tales of the destinies and The one をライブで聴きたいものです。
掲示板の仕組みよく理解してませんで申し訳ないのだけど、
ここにお礼を入れておきます。
OH
「Heart Of The Sunrise(燃える朝焼け)」は
初期?の傑作中の傑作ですよね。
ちなみに、空耳アワーで“釈放”されたウータン・クランは、
上のイエスと同じステージで今回やるっぽいです。
2003年当時は One World Stage という名前でしたが、
その後 Jazz World Stage という名前になり、
現在は West Holts Stage という名前です。
2004年にグラストンバリーに3日間行ったけど、最高だったな。
まあ、規模は小さくなるけど、フジロックも質では負けてないな。
>>BABYMETALのジャンルをくっつけた悪ふざけは
>>ちょっと変わったアトラクションであることを誇りにしてるフェスでは
>>妙に歓迎される可能性が高い
そーゆー枠扱いかーい
それでも客が集まらんかったら呼ばんよな。
単に変わった感じってことだったら小さいテント止まりでしょう。
第一印象が「すげぇふざけてるな」から入ったオレとしては妙に納得したけどねw
ポップとメタルという光と影のような融合に、メタルサウンドを突っ切って尚、そこらのポップス歌手より余程美しい歌声を響かせるヴォーカルに、途中でぶっ倒れるかグダグダになるんじゃね?と思わせる激しいダンス。
それらを一つのショーにまとめあげてるんだから、これ以上変わったものはそうそう出てこないとおもう。
見た目やコンセプトだけ変なのは沢山いるけど、そんなのは無理矢理個性を持たせようとしてるだけで、パフォーマンス見りゃすぐわかるしね。
メタルコミュニティの住人からあっさりとメタルにカテゴライズされてんだから完全定着だな。いい事じゃないか。
ミスターブラp
ボーカルコーチのリアクト動画で記事作ってくらしゃい(#^^#)
確かに クリソツと信じて受け入れいるが
問題は 本物がいっこうにハゲないことだ。。
受け入れたというか乗っかったというか…それ以上は言わんとこうというかw
メタル嫌いの人からしたらBABYMETALならまだいいってなこともあるわけで視点を変えればそれでOKになる
クロスオーバーw
スケジュール的な心配はあるが、
それ以外にBABYMETALがグラストンベリーに出ることに心配は無いと思うけどな。
元々メタルに興味がなくてもBABYMETALが大好きになった人は大勢いる訳だし。
それは全く俺だなw
といって、ヘビーメタルにも良いところがあるよなと、特に最近は思ってもいる。
音楽の趣味を自分のスタイルとして、あるいは、代わりの自己表現として社会に訴求したい人にとっては、メタルはさすがに辛いよなw
シャレオツじゃないしね。
ま、なんにせよ、BABYMETALは素晴らしい。日本ではアンタッチャブルな存在になりつつあるのが逆にマズイよ。
それはまさしく オレだw
洋楽は中学の頃、ビリージーンではなくメイデンの「撃墜王の孤独」をきいて、その後、スレイヤーが直撃、メタリカやアンスラックス、ガンズやLAメタルにどっぷり漬かり、ベストヒットUSA系は後々きくようになったパターンは、たぶん少数派だろうな。
モトリーはやっぱこれ。
https://www.youtube.com/watch?v=Ahq4blDfU5s
エイシズハイとライブワイヤーを挙げるなんて!( ´∀`)
素敵~( ´∀`)
BABYMETALの出番は14:35~だけど
到着の遅れなどでトリ前になったりする可能性はあるのだろうか?