今回は、さっきの続きです。
それでは、どうぞ。
メタルデビューアルバムTOP50
by Metal Hammer
35. Danzig – Danzig (1988)
https://www.youtube.com/watch?v=7SrJqSe8cuY
80年代後期にスラッシュとグラムメタルが支配するために決着がつくまで争った一方で、元Misfitsのシンガーであるグレン・ダンジグは、バンドのリック・ルービンがプロデュースした自分の名を冠したデビューアルバムで、ゴシックブルースの傑作を届けるために目立たないように移動した。
Twist Of CainやMotherのようなギリギリまで余計なものを削ぎ取った曲は、暗く、官能的な悪意を支持し、メタルのカートゥーン誇張を排除した。
ダンジグ自身、ベンチプレスしてるゴシックホムンクルスの身体に生まれ変わったジム・モリソンのように喚いてる。
この漆黒のカリスマに近づけるものがないことが、彼のビジョンの証あ。
34. Mercyful Fate – Melissa (1983)
彼らのデビューEPが伝統的なメタルの領域にサタンをしっかりと持ち込んだのなら、Mercyful Fateのファーストフルアルバムは、邪悪なジジイのろくでなしに究極のプラットフォームを与えたんだ。
Melissaは、40年近く経ってもばからしいほどエキサイティングだ。
ハンク・シャーマンとミカエル・デンナーの邪悪なツインギター、キング・ダイアモンドの紛れもないファルセットの遠吠えと墓地を歩く者のうなり声が、ジューダスプリーストのヘヴィメタルの方程式を、圧倒的に威嚇的でこの世のものとは思えないものに歪めてしまったんだ。
1998年、メタリカがGarage Incで、彼らの曲をメドレーとしてカバーすることで承認したように、Melissaの音楽は奇妙で抵抗しがたい魔法をかけるんだ。
33. モトリー・クルー – Too Fast For Love (1981)
元々は、1981年にバンド自身のレーベルLeathür Recordsから出されたモトリー・クルーのデビューアルバムは、1年後に世界的なメジャーレーベルからリリースするために、Queenのプロデューサーであるロイ・トーマス・ベイカーによってリミックスされた。
だがどれだけ磨いても、この粗削りなものは綺麗にはならなかったし、バンドの能力に欠けるパフォーマンスが、アルバムのダサい魅力の不可欠な部分だ。
ブリティッシュグラムロックのレジェンドSladeとThe Sweetの影響は、タイトルソングのテラススタイルのチャントで明白だ。
だがモトリー・クルーには最先端をいくものもあった:未熟で、薬をやってる不良少年の攻撃性が、Live Wireのカウベルを鳴らす不良ロックに感じたんだ。
明らかにこの男たちは根性があった。
32. マリリン・マンソン – Portrait Of An American Family (1994)
マリリン・マンソンのデビューアルバムは、彼の母国であるソファーに座ってトークショーの酷い批判に取りつかれたアメリカの傲慢な偽善、恐れ、希望を敵視して暴いてる。
マンソンは、オープニング曲のCake And Sodomyで、自分を“the God of Fuck”だと宣言しつつ、シリアルキラーの証言や、おとぎ話や、The Crazy World Of Arthur Brownさえもサンプリングし、後のレコードでマンソンが入り込んでいくテーマのるつぼを生み出している。
31. Death – Scream Bloody Gore (1987)
メタル狂の新世代を生み出したアルバムだ。
Scream Bloody Goreは、後にデスメタルになった萌芽期の青写真を偶々提供することになった。
この段階的なひらめきは、チャック・シュルディナーのボーカルでのしわがれ声のアプローチが原因で、獰猛なスラッシュメタルのライバルたちとDeathを区別する唯一の側面だった。
初期のデモとラインナップの頂点であるScream Bloody Goreは、スラッシュのルーツを、ホラーとチャックの不気味な芸術性への興味の中に埋没させた。
30. Exodus – Bonded By Blood (1985)
ベイエリアのスラッシュシーンの守護神的な旗手であるExodusは、そのデビューアルバムでジャンル全体を定義した。
彼以上のものはいないほど頑固なポール・バーロフに導かれ、彼らは9つの完璧なハードリフバイオレンスのレッスンを通して、スラッシュの青写真を完璧に描き出したのだ。
“Metal takes hold, death starts to unfold… it’s loud like the world’s at and end!”はそれを要約してる。
29. ディスターブド – The Sickness (2000)
ディスターブドのデビューアルバムは、等しくパワフルなVoicesとStupifyが引けを取らなかった一方で、虐待的な母親への怒りを爆発させるDown With The Sicknessという究極のニューメタルクラブアンセムを生み出した。
このアルバムがバンドをメタルのランクを引き上げた一方で、David Draimanの独特の叫び声はシーンの象徴的なものになった。
28. エヴァネッセンス – Fallen (2003)
エヴァネッセンスのマルチミリオンセールのデビューアルバムは、ゴスとニューメタルの合流点に位置し、その両方の物凄い人気から利益を得た。
だがリードシングルBring Me To Lifeにラッパーがいたにも関わらず、エイミー・リーのビジョンは街角ってよりもブロードウェイだった。
大袈裟な表現は、細胞レベルでFallenに、特にピーターパンを彷彿させるMy Immortalしみ込んでた。
それは上手くいった:そのアルバムはエヴァネッセンスをすぐにスーパースターに押し上げ、シンガーを21世紀の新たなアイコンにしたのだ。
27. Alter Bridge – One Day Remains (2004)
2004年のクリードの崩壊に続いて、ギタリストのマーク・トレモンティは同年にかつてのリズムセクション再結成(フロントマンをスコット・スタップから新人のマイルス・ケネディに交代)して、驚くべきことが起こった。
クリードがあか抜けせず、信心ぶってたのに対し、Alter Bridgeは無駄がなく、フックがあって、ハードロックの旗を現代に深く根付かせた。
もしマイルス・ケネディがいつもやられっぱなしの人間に思えたなら、バンドのデビューアルバムOne Day Remainsでは、マーク・トレモンティが彼を選んだ明白な理由が明らかにされてる:その声。
それは重力をものともしない、強風のような、オクターブにまたがる喉のブルドーザーなんだ。
そしてそれはすぐに、トレモンティがスコット・スタップみたいに聴こえるけど、あまり摩擦を起こさない人を望んでたという陰謀論を打ち消した。
26. Kiss – Kiss (1974)
KISSのファーストアルバムが1974年2月18日にリリースされた時、バンドのメイクデザインはまだ未完成だった。
そして最初からニューヨーカーたちは、アンセムを書いた。
アルバムの7曲が、KISSの標準になる:Strutter、Cold Gin、Firehouse、Deuce、Nothin’ To Lose、100,000 Years、Black Diamond。
KISSは当時、ヒットしなかった。
アメリカチャートで、最高87位だ。
だがそのアルバムは、1970年代のアメリカンハードロックを築いた名デビューアルバムのひとつとして、エアロスミス、モントローズ、ヴァン・ヘイレンと並んでる。
25. Bullet For My Valentine – The Poison (2005)
最初から最後まで、Bullet For My ValentineのデビューLPは、頭蓋骨にストレートにくるメロディとヘヴィさと器用さのショットだ。
すべてがゴールドなんだ。
Gothenburgを彷彿させるリフは、Cries In VainやHer Voice Residesにたくさんあるし、Bullet For My Valentineのバラードは、この時ほどブリリアントだったことはなかった。
Tears Don’t Fallは、壮大なアートや感傷的なシンガロングとなると、現代の名曲のままだ。
All These Things I Hate (Revolve Around Me)の瞬間的で敗者のような孤独は、メタルの欠片がなかったら、ラジオでヘビロテされてたかもしれない。
彼らはおそらく、The Poisonにあった型にはまらない新鮮なパワーを2度と取り戻せないだろう。
24. スレイヤー – Show No Mercy (1983)
“純粋な、完全なるがらくた”と、スレイヤーのファーストアルバムのあるレビューは書いた。
デイヴ・ロンバードでさえ、今でも“古臭くて単純だ”と説明する。
だが後に続いた多数のエクストリームメタルバンドにとって、Show No Mercyは80年代の最もパワフルで影響力があったアルバムのひとつなのだ。
スレイヤー自身の影響は、明らかだった:Evil Has No Boundariesは、初期のVanomの狂暴で君が悪いサタン的な雰囲気があったし、The Antichristの複数のリフは、アイアンメイデンとマーシフル・フェイトをそのままやってるものがあった。
バンドのハイスピードで断固としたアプローチを、提供する音楽的価値が殆どなかったことを証明してると誤解してる人たちがいる。
違うんだ!
これと同じくらい説得力を持たせるには、大胆不敵な4人組は有能以上でなければならなかったんだ。
23. Avenged Sevenfold – Sounding The Seventh Trumpet (2001)
2001年にベルギーのパンクレーベルGood LifeでリリースされたSound The Seventh Trumpetは、最初のリリースとしては決して悪くない。
たとえそれが18 VisionsやxCanaanxのアングラを通して沸き起こったゴスに偏ったメタルコアの摸倣だとしても、Avenged Sevenfoldはその後にリリースしたもののほぼすべてでかなりそれを上回るしね。
まぁそれでも、We Come Out At Nightは、昔ながらのメタルハードコアファンの心を揺さぶるだろう。
22. ラムシュタイン – Herzeleid (1995)
当時はクレイジーに思えた。
ラムシュタインは、ドイツ語で曲を歌ってキャリアを築けると考えるほど傲慢/愚かなドイツのバンドだった。
彼らはおちょくってたのか?
どうやらそうじゃない。
デビューアルバムHerzeleidは、この酷い世界にラムシュタインをもたらし、Du riechst so gut and Wollt ihr das Bett in Flammen sehen?を俺たちに与えてくれた。
そしてそれが後の作品の多様さと圧倒的なパワーに欠けてる一方で、彼らの物凄いノイエ・ドイチェ・ヘァテの音を強固なものにし、キーボードがクールであることを証明した。
21. メガデス – Killing Is My Business… And Business Is Good (1985)
スラッシュメタルのテンプレを洗練させて定義するという点で、デイヴ・ムステインは間違いなくジャンルの中心人物だ。
少なくともメタリカのKill ‘Em Allの半分を書いたことは別として、彼は自分のバンドのデビューアルバムも作った:傲慢にもメタルシーン全体の要求水準を上げた、感覚に対する速くて、激しくて、容赦ない怒りの襲撃。
テクニック的には、他のアルバムよりも印象的で、怒りと復讐に駆り立てられてる。
Killing Is My Business… And Business Is Goodは、メガデスがユニークで素晴らしい存在であることを明らかにした。
20. Tool – Undertow (1993)
Opiate EPで以前に出たものの続きだが、よりやばくてダークで威嚇的なトーンのToolのデビューフルアルバムは、バンドが周囲のシーンの他のバンドから切り離されるプロセスが始まったものだ。
彼らはキャッチーで、うなるようなグルーヴのSoberで注目を集めたが、BottomやFloodのような曲は、Toolが移行した方向性を示してる。
テクニック的には、根気と音楽的な機微があって正確な一方で、人間の精神のより変質的な側面を深く掘り下げてる。
Undertowは、自信を増してるバンドからのとんでもない声明だ。
19. AC/DC – High Voltage (1976)
オーストラリアを超えて世界にAC/DCを紹介したアルバムは、1975年に国内リリースされた最初の2枚のベストトラックで構成されていた。
そのうち2曲は、それ以来ずっとAC/DCのライブセットでの定番だった:素晴らしい下品さのあるT.N.Tと、ダーティブルースのThe Jack。
Rock ‘N’ Roll SingerとIt’s A Long Way To The Top (If You Wanna Rock ‘N’ Roll)で、ボン・スコットは夢と失恋の物語をその燃える飢えた声で歌ってる。
それに、オープニング曲のIt’s A Long Way To The Topにハグパイプを含めるという大胆を称賛しなければならない。
AC/DCのスコットランドの伝統は、キャリアのこの初期の時点では広く評価されてないんだ。
味わうべき国際デビューアルバムだ。
18. Nine Inch Nails – Pretty Hate Machine (1989)
Nine Inch Nailsのデビューアルバムは、シンセポップではないシンセポップアルバムだ。
もちろん、Sinのケツを振るような倒錯やSanctifiedの下品さは、Depeche Modeやこのジャンルのよりダークでねじ曲がったエッジを彷彿とさせる。
But Head Like A Holeのコーラスは、純粋なヘヴィメタルだ。
Pretty Hate Machineの安っぽいプロダクションと過去の影響は明らかに時代遅れだが、曲自体は影響力があるし、いくつかアルバムを作る前のトレント・レズナーの魅力的なビジョンだ。
Kinda I Want Toは、昔のビデオゲームミュージックが最高だったことを劇的に思い出させてくれるし、Ringfingerのリフレインは今でも恐ろしい。
次で最後ですね。
日本一になろうなどと思うな。世界一になるんだ!
本田宗一郎
https://www.loudersound.com/features/the-top-50-best-metal-debut-albums-ever/